長めのサポートコメント例(外相外交演説)

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外相外交演説及びTICADAU関連の一連の文章になります。他文章の目次は下記のURLまで。
https://tenttytt.hatenablog.com/entry/2019/03/28/203214
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https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pp/page3_002672.html

第198回国会における河野外務大臣の外交演説
(外務省ホームページより)


〉日本外交の最大の課題は、自由、民主主義、基本的人権、法の支配、国際法の尊重といった基本的価値に基づいた国際秩序を様々な方面からの挑戦から守り続けることにあります。

〉ある国で経済が発展すれば、その国民は次に民主主義を求めるようになると私は信じています。しかし、最近の国際的な経済の発展に比べ、民主化の遅れが見受けられます。基本的価値に基づく国際秩序に対抗する秩序を創り上げようとする動きとは断固、戦わなくてはなりません。

〉他方、民主化を目指すならば、その道筋は一つではありません。その国なりの民主化の道筋、速度があるはずです。押し付けではなく、その国に寄り添った民主化支援を目指します。G7などの場で、基本的価値に基づいた国際秩序の中でそれぞれの速度で民主化を目指すアジアの声をしっかりと代弁していきます。

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河野外務大臣による、二度目の外交演説内容が外務省HPに公開されました。

昨年に引き続き、六本の柱(安全保障の強化・近隣諸国との関係強化・国際貿易関係の強化・地球規模課題解決への貢献・中東政策・インド太平洋政策)を中心としたものです。

昨年と比較すると、大きな差が……一つ。

『基本的価値に基づいた国際秩序を様々な方面からの挑戦から守り続ける』
『押し付けではなく、その国に寄り添った民主化支援』

日本外交の課題……というより、文脈的には大義名分のもと、足並みの崩れ始めた西側陣営の外交を、理念の面で主導しようとしている事です。

外交演説における北朝鮮の扱いが、国際社会の脅威の象徴、という昨年の論調から
『正しい道を歩めば明るい未来を描くことができる』近隣諸国の一つへと変化したことは、この理念の表れだと、私は考えます。
(トランプの対北政策変更に追従しただけだろ?と思われる方に対しては、「トランプの腹の内が読めるほど日本の外交賢いか?」と言い返しましょう)

もっとも、この理念に沿うだけでは解決し難い外交問題もあります。今回の外交演説の終盤に出て来たTICAD7もその典型ですが、その話はまたいずれ…


……あ、因みに今回の韓国の扱いは

〉日韓請求権・経済協力協定、慰安婦問題に関する日韓合意など、国際的な約束事をしっかりと守ることを強く求めていきます。また、日本固有の領土である竹島については、日本の主張をしっかりと伝え、粘り強く対応します。

これだけでした。北朝鮮に対して見せた「民主化の支援」的な温情は、ひとかけらも見当たりませんね。

昨年は北朝鮮が安全保障上の国際社会への脅威の象徴であり、その対策を外交政策の最大の背景と見なしていましたが、
今年は韓国こそ新たな国際社会への脅威、

『基本的価値に基づく国際秩序に対抗する秩序』

を余すところ無く体現する存在ということなのでしょう。


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次回、『TICAD西サハラ問題…外相外交演説の課題』に続きます。
https://tenttytt.hatenablog.com/entry/2019/02/05/235935
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万一、こちらに迷い込まれた読者のために。

上記の内容ですが、「『安倍総理の施政方針演説、敢えて採点すれば70点』…ブログ『新宿会計士の政治経済評論』2019年1月29日記事」への一読者としてのコメント入力内容を補うために作成したものです。ご了承願います。