前回のブログで、ジェノサイド認定絡みでミャンマー・ロヒンギャの話に触れた早々、当のミャンマーで事実上のクーデターが発生しているとのこと。
民主化のプロセスに逆行する行為への抗議と関係者の解放を求める日:外務省・米:US.Department of Stateに対して拘束した国軍側を非難せず安定化訴える中国:時事ドットコムと、対象的な反応を示しているようです。
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今回の背景として、
- 昨年11月の選挙でアウン・サン・スー・チーが属する与党・国民民主連盟(NLD)がミャンマー軍(以下Tatmadaw)系の諸政党などに、前回の圧勝を更に上回る勝利を記録したこと
- この結果に対してTatmadaw側が不正選挙の疑いを示して抗議していたものの、ここ数日は収束傾向にあった中での出来事であったこと
などについては以下の記事
またその原点となるミャンマー政府とTatmadawの力関係、特にミャンマー政府の責に帰されるTatmadaw少数民族対策の流れや、彼らの発言力削減のため必要な憲法改正に関する問題については
こちらの記事がよくまとまっているのではないかと。特に後者は前回のブログで
とあっさり書き記した問題を、分かりやすく示していると思います。
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なおTatmadaw側が疑惑を呈していた今回の選挙について、日本から選挙監視団が派遣されていたこと|外務省を付記いたします。
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……Tatmadawの出方や各国の対応など、今後の報道で少しずつ判明することと思いますし、自分もあまりミャンマーの事情に詳しい訳でもありません。
また自分が調べても、Tatmadawがこのような事を起こした背景については11月の選挙結果以外に浮かび上がりませんでした。
とりあえずこの件はここまでと致します。
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最後に、恐らく報道やネットでも採り上げられないであろう、前回の話題に触れる報道記事をひとつだけ。
……国際的な評判の悪化が先進諸国からの投資を遠ざけ、益々特定国家からの持続不可能な事業投資に依存していく。これはG20大阪サミット等で日本が再三採り上げた「債務の罠」の人権問題版です。
この様な事態を、当事国以外で後押ししているのは何者でしょうか。