自由で開かれたインド太平洋から「戦略」除外

万一、こちらに迷い込まれた読者のために。
上記の内容ですが、「『観艦式に韓国招待せず?儀礼面で距離を置くことを歓迎する』……ブログ『新宿会計士の政治経済評論』2019年2月25日記事」
https://shinjukuacc.com/20190225-02/
への一読者としてのコメント入力の内容を補うために作成したものです。ご了承願います。以下、本文になります。

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https://www.businessinsider.jp/post-178169
「安倍首相が封印した『戦略』の2文字——訪中前に中国への刺激避ける?」
ビジネスインサイダー2018/10/26

昨秋より「自由で開かれたインド太平洋『戦略』」から『戦略』の文字が消えたとのこと。

確かに、外務省の2017年4月資料と
https://www.mofa.go.jp/files/000245509.pdf
2018年12月資料を見比べると、
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000430631.pdf
戦略の文字が消えています。

そして、基本的な考え方についても、特に賛同者との協力について

・包括的かつ透明性の追加
・賛同者の国名(中国以外を明記)部分を削除
・「特定の国を対象としたものではない」を削除

しており、賛同者以外を「中国」から
「包括性・透明性の欠ける国家」に変更しています。

時期的な問題から考えて、背景は恐らくはビジネスインサイダ-紙による中国への配慮よりも、
「透明性の欠ける」特定国家を協力対象から排除する意図ではないか、と。


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「戦略」時代:

〉法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序は,国際社会の安定と繁栄の礎。特にアジア太平洋からインド洋を経て中東・アフリカに至るインド太平洋地域は,世界人口の半数以上を養う世界の活力の中核。
〉海洋秩序は,海賊,自然災害,テロ,大量破壊兵器の拡散,違法操業などの様々な脅威に晒されている。こうした脅威を取り除き,インド太平洋地域の自由で開かれた海洋秩序を維持・強化することにより,この地域をいずれの国にも分け隔てなく安定と繁栄をもたらす「国際公共財」とし,この地域全体の平和と繁栄を確保していく。
〉また,一定の政治的安定を遂げ成長著しいアジアと,潜在力溢れる中東・アフリカを結びつけ,その連結性を向上させていくことで,地域全体の安定と繁栄を促進する。
〉こうした考え方に賛同してもらえるのであれば,いずれの国とも自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて協力可能(米国,インド,豪州,ASEAN諸国,英仏等の欧州諸国,中東諸国等とも協力していく。)
〉※ この戦略は,海洋秩序に対する様々な脅威に取り組み,自由で開かれたインド太平洋を維持することで,この地域全体の平和と繁栄を確保していくためのものであり,特定の国を対象としたものではない。
(注: すみません。上記の言葉は日本みらい研
www.rifj.jp〉uploads〉2018/04……
のHPにある「自由で開かれたインド太平洋戦略」のスライドから引用しております。環境によりアドレスの貼り付けが出来ないので、ご興味があればそちらを)

現在:

〉地域全体の平和と繁栄を保障し,いずれの国にも安定と繁栄をもたらすために,ASEANの中心性,一体性を重視し,包括的かつ透明性のある方法で,ルールに基づく国際秩序の確保を通じて,自由で開かれたインド太平洋地域を「国際公共財」として発展させる。こうした考え方に賛同してもらえるのであれば,日本はいずれの国とも協力していく。